ハチアレルギーに関する基礎知識

アレルギーとは変えられた反応という意味です。本来、体を細菌、ウイルス、寄生虫などの外部からの敵や異物などの侵入から、生体を防御するはずの免疫が、なぜか、自己の体に不利益な反応(アレルギー反応――奇妙な反応の意)を起こすことからこの言葉が出ました。

蜂毒アレルギーは、蜂に刺されてから短時間で症状があらわれるのが特徴です。軽いものは刺された部位の痛み、腫れ、熱感などです。重くなると、気分が悪くなる、蕁麻疹が体中に拡がる、逆に動悸がする、のどの不快感やチリチリ感、さらにひどくなると呼吸困難、意識が薄れるなどとなります。

・症状があらわれてから心停止まで約15分

蜂毒に特有なのは反応時間が早い点で、蜂に刺されてからその多くは約15分以内には症状が出てきます。症状が早くあらわれるほど重症になることが多く、場合によってはアナフィラキシーショックを起こします。さらに、アナフィラキシーの症状が出てから心停止までの時間は15分という報告があり、速やかな治療が必要です。

医療機関から離れた山間部などで蜂刺されにあった場合は、救急車の到着までに時間がかかることが多く、アナフィラキシーショックにより命を落とすリスクがさらに高まるため、対策が重要となります。

・局所的な腫れから、重い全身症状まで

蜂に刺された場合に、蜂毒にアレルギーがなければ、刺された箇所に軽い痛みやかゆみ、腫れなどが起こり(局所症状)、数日程度で消えていきます。

しかし、蜂毒にアレルギーがあると、刺された人の約10~20%が、全身のじんましんなどの皮膚症状や嘔吐、浮腫※、呼吸困難などが起こるアナフィラキシーを引き起こすといわれています。そのうち、数%は意識障害や急な血圧低下によるアナフィラキシーショックを起こすとされ、命に危険がおよぶ確率が高くなります。

また、短期間に2回蜂刺されにあうと、アナフィラキシーを起こしやすくなるという調査もあります。なお、子どもの場合は重いアナフィラキシーに至るのは1%程度と考えられています。

自分でできるハチアレルギーの応急治療には

・軽いものは内服薬(抗ヒスタミン薬、ステロイド薬)

・重いのもにはエピペンを使用します(自己注射)